New eBooks bring nautical publications into the digital age
航海用の海図や関連出版物を海上の船舶に届ける方法は、印刷物からオンラインへ、そしてデジタル時代に対応したツールへと進化を続けています。
正確な海図は港から港への安全な航海の基本ですが、適切な海図を持つことは、乗組員が最新の情報や勧告を入手したり、コンプライアンスを確保したりするうえでも不可欠です。
印刷物がバックアップとして使用されない限り、船舶が印刷物の改訂版や出版情報に頼らざるを得ないだろうというのは、もう過去の話。現在では、航海関連の出版物と航海データの両方が、24時間いつでも手に入ります。
Voyager WorldwideのeBookプロダクトマネージャーであるNoel Fernandoによれば、こうした情報のデジタル配信への移行は、当初高いハードルに直面したと述べています。「船上でウェブにアクセスすることが難しかったのです。しかし、印刷物の配送を待ち、正しい情報が時間どおりに届くことを期待するよりは断然良いことです。コンテンツをオンライン化することで、改訂や新刊発行が遅れることもなくなり、船舶は安全な航海に必要な情報を即座に入手できるようになります。」
紙媒体からの移行は、規制文書やコード、更新情報のデジタル版を提供する、国際海事機関の新しいIMO Bookshelfサービスによって後押しされました。このシステムは、Windowsベースの専用ソフトウェアアプリケーションからブラウザベースのシステムに移行され、すでにIMO、Witherby、Voyager Worldwideに採用されており、今後も有力出版社に採用される予定です。
Voyager Worldwideは、Voyager eBook eReaderを同じブラウザベースで利用できるようにするための取り組みを進めています。Voyager eBookでは、固定またはモバイルのオペレーティングシステム上でウェブブラウザを使用して、航海用刊行物、旗国別サーキュラー、規則、通達の利用が可能になります。
Voyagerの製品チームは、航海時のコンプライアンスに必要なあらゆる航海情報をユーザーにもたらす、共通のインターフェースを提供し、複数のプラットフォームを使用しなくてもよいようにすることを優先して、1年以上にわたってVoyager eBookの開発に取り組んできました。
「Voyager eBookというソリューションは、航海に関する出版物をさらに一歩前進させるものです。船上でのインターネットアクセスが増えれば、より多くのコンテンツをオンラインで提供し、ナビゲーションに必要なソリューションをもたらすことができます」とFernandoは述べています。
開発においては、船員が必要な情報に素早くアクセスできるように、親しみやすくシンプルであることを目指しました。
「専用ソフトではなくブラウザを使うことにより、ユーザーはVoyager eBookのサイトに移動してログインするだけで、利用できる最新データや更新情報を見つけることができます」と、フェルナンドは付け加えます。「データをキャッシュでバックアップしたり、船内のPCネットワークで転送できるように保存したりすることで、さまざまな場所にいる多くのユーザーが利用できるようになります。」
Voyager eBookのお客様は、旗国や船級協会、連邦官報事務局、アメリカ沿岸警備隊、NOAA、NGAなどから発行される規制や情報コンテンツを選択し、購読することが可能です。
Voyager eBookは、船内の標準的な通信ネットワークを通じて、コンテンツをオンデマンドで配信します。顧客は、Voyager Planning StationやVoyager Fleet Insightで必要な電子書籍を購入し、陸上チームによって購入が承認されると、eBookプラットフォームで自動的に迅速かつ簡単に利用できるようになります。
新刊のダウンロードは、一般的な回線では1分もかかりません。サーキュラーなどの定期購読コンテンツやそのほかのアップデートは自動的に共有され、購読者は必要に応じてダウンロードできます。さらに、購入したすべての書籍のコピーがVoyager Cloudにオンラインでバックアップされるため、お客様はどのデバイスからでも常に在庫の書籍にアクセスできます。
「Voyager eBookの開発では、物理的な書籍の良さを残しつつ、船内のどのデバイスからでも瞬時にアクセスできるオンラインとオフラインのハイブリッドソリューションを利用して、その限界を超えたいと考えました」とFernandoは述べています。
「陸上の予算管理者は、船舶からのeBookコンテンツ注文の承認を、他のナビゲーションサプライへの注文の承認と同様に、Voyager Fleet Insightを使用して行うことができます。また、Voyager Fleet InsightとPlanning Stationの両方でインデックスが自動的に更新され、陸上と船舶の両方のチームがナビゲーションのコンプライアンスを完全に可視化することができます」
Noel Fernandoは海運業界で実績を上げている経験豊かなコンサルタントであり、安全管理システム、ISMコード、GMDSS、海上オペレーションに精通しています。インドのカナサーにある海事教育訓練アカデミー(AMET: Academy of Maritime Education and Training)では海洋科学/商船海技を専攻し、航海学士を取得しました。
オンボードソリューションの詳細については、こちらまでお問い合わせください: noel.fernando@voyagerww.com